一人会社にはリスクがある!知っておきたい6つと事前にすべき対策とは

2006年に新会社法が施行されて、現在は一人で会社設立ができるようになっています。
社長しかいない会社のことを指し、一般的には「一人会社」と呼ばれています。

実体的には個人事業主と似たものですが、一人会社は法人ですので個人事業主とは大きく異なる部分があります。
特にリスクについてはよく理解しておかなければなりません。
今回は一人会社のリスクについて詳しく解説します。

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一人会社にはリスクが潜む

冒頭でもご説明したとおり一人会社が設立できるようになっています。
そのため個人事業主ではなく、法人格を持てる一人会社の設立を考えている人が増えています。
個人事業主から一人で会社を設立するようなケースがこれに該当します。

ただ、言うまでもなく一人会社にはリスクが潜みます。
メリットにばかり目がいってしまいがちですが、このリスクについてもしっかりと考えておかなければなりません。

ただ、言い換えるとリスクが把握できていれば、具体的な対策方法が考えられます。
リスクが把握できていない状況では何も対策はできませんが、把握できれば先手が打てるようになるのです。

つまり、重要なのはリスクを把握するだけではなく、リスクに備えた対策を考えることです。
一人会社の場合最初から全ての対策はできませんが、必要に応じて対策を講じていくことも検討しましょう。

一人会社で注目したい6つのリスク

一人会社で注目したいリスクは6つあります。
それぞれを解説します。

一人会社のリスク1:死亡時に会社が消滅する可能性がある

一人会社の場合本人が死亡してしまった際に会社が消滅するリスクがあります。
株式会社なら代表取締役が不在となり他の役員も社員もいない状況ですので、何もしなければそのまま会社が消滅してしまいます。合同会社でも社員がいなくなってしまいますので消滅の危機です。

基本的な考えでは、本人が死亡してしまうと会社が消滅してしまいます。
ただ、適切に相続の手続きをすれば、会社を存続させそのまま経営することが可能です。

まず株式会社の場合、一人会社の株式を相続人が相続できれば会社が存続されます。
相続した人が株主となりますので、自分が取締役になったり誰かを選出したりすることで会社を存続させられるのです。
逆に株式を相続する人がいなければ新しい取締役の選任が行われません。
つまり、会社が消滅してしまうリスクがあるのです。

続いて合同会社の場合、基本的に社員が死亡してしまうとその持分は相続されません。
つまり、死亡してしまった場合には自動的に会社が消滅するリスクがあるのです。

ただ、このリスクは回避可能であり、定款で死亡時の持分の扱いについて定めておきます。
基本的には相続されないルールですが、定款で相続するルールに変更しておけばこちらが優先されます。
つまり、一人会社消失のリスクを軽減できるのです。

一人会社のリスク2:怪我や病気で事業が停止する可能性がある

本人が怪我や病気になってしまった場合、一人会社では事業が停止するリスクがあります。
一般的に会社は複数人で支えあって事業を行うものですが、一人会社には支え合う人がいません。
そのため自分に何かあった場合、事業の継続が難しくなってしまいます。

このリスクに関しては回避が難しいものです。
一人会社である以上他の人に仕事は頼めませんので、自分でどうにかするしかないのです。
少々体調を崩していても、無理をして仕事をやりきるしかありません。

また、入院など仕事ができないような状態になってしまうと、事業は完全に停止してしまうリスクがあります。
これも回避が難しいことであり、クライアントなどに謝って状況を理解してもらうしかありません。

とはいえ、謝って簡単に解決するような話でもないはずです。
つまり、怪我や病気で事業が停止するリスクは、一人会社である以上は常に頭に入れておかなければなりません。

一人会社のリスク3:社会保険料などが財政に影響する可能性がある

一人会社でも社会保険への加入をしなければなりません。
法律で義務付けられていますので、加入していない状況とならないようにしましょう。

中には「会社の役員は従業員ではないため社会保険に加入しなくても良いのではないか」と考える人がいるかもしれません。
しかし、健康保険や厚生年金保険法を確認してみると、法人格から報酬を受けている人は被保険者に該当すると定められています。
つまり、基本的には一人会社の役員も社会保険に加入しなければならず、社会保険料の支払いが発生するのです。

社会保険料の支払いが発生すると、会社負担と個人負担でそれぞれが支払いをしなければなりません。
この会社負担の考慮ができておらず高額な支払いとなり、会社の財政に影響するリスクがあるのです。

このリスクの回避方法は簡単で、一人会社でも必ず支払いが発生するものを適切に把握することです。
一人会社でも社会保険料の支払いが発生すると理解できていれば、財政難になるリスクを簡単に回避できます。

なお、例外として役員報酬の支払いをしていなければ、社会保険料が発生しません。そのためリスクの回避方法として、初年度は役員報酬をゼロ円として社会保険料支払わず、個人の貯金などで生活する方法もあります。

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一人会社のリスク4:総務作業に時間を要する

一人会社では全ての作業を自分でしなければなりません。
本業に注力したい気持ちはあると思いますが、会社である以上必ずやらなければならない作業があるのです。
ここに時間を取られ本業に時間を割けないリスクがあります。

特に本業とは異なる部分の作業で重要なのは、総務作業に関連する部分です。
基本的に総務作業はお金を生み出す部分ではありませんが、会社を運営するにあたり必ず必要となるものです。
法律的に必ず対応しなければならない作業もあり、ないがしろにしてはなりません。

しかも、内容によっては専門的な知識が必要となり、総務作業をするために調べ事などをしなければなりません。
調べるだけでも時間を要してしまい、実際の作業を含めると多くの時間が取られてしまうリスクがあるのです。

こちらの回避方法は2つあり、1つ目は自分で時間を作って対応することです。
会社での拘束時間は長くなってしまいますが、定時内は本業の作業を中心に行い、その後に総務作業をするのです。こうすれば総務作業の手続きができないリスクは減りますが、今度は自分の身体に負担がかかるリスクを抱えてしまいます。

2つ目は総務作業をアウトソーシングすることです。
最近は総務作業だけを引き受ける会社がありますので、そのような会社と契約し作業を任せてしまいます。
確実に作業をこなしてもらえますし、自分の身体に負担がかかるリスクも減らせます。

一人会社を設立するにあたり、総務作業は何とかなると考えてる人は多くいます。
ただ、実際には多くの作業があり、リスクとなりやすい部分ですので意識しましょう。

一人会社のリスク5:会社のお金を自由には使えなくなる

一人会社を設立すると売上などは全て会社のものとなります。
個人事業主の場合は売上が自分のものか個人事業主のものか曖昧でしたが、会社の場合は曖昧さがなくなります。
会社で契約した案件の売上は全て会社のものなのです。

これが意味するのは、会社のお金を自由に使えなくなるリスクがあるということです。
特に報酬面に関して制限がかかり、個人事業主のような生活が難しくなってしまいます。

例えば個人事業主の場合は、毎月の売り上げから自分個人にどの程度お金を渡しても自由です。
売上が多くなったため個人に多くのお金を渡しても大丈夫ですし、売上が下がったため渡すお金を少なくしても大丈夫です。
どちらの場合も法的には何ら問題がありません。

しかし、会社のお金はルールに基づいて個人に出さなければなりません。
一人会社でもルールを定める必要があり、毎月支払う報酬は事前に決定しておかなければなりません。
個人事業主のように売上に応じて増やしたり減らしたりできないのです。
全くできないとは言い切れませんが、変更してしまうと損金として認められなくなる可能性があります。

会社設立時は売り上げ見込みが不明ですので、役員報酬を少なく設定する傾向があります。
そして「お金が足りなくなれば役員報酬を変更すれば良い」と楽観的な考えを持っている人もいます。

会社のお金を自由に使えないという点は、状況に応じてリスクとなってしまいます。
このリスクを改善するようなお金の計画を立てられていれば良いですが、見通しが甘いとこのリスクの影響を大きく受ける可能性があるのです。

一人会社のリスク6:事業に失敗する可能性がある

根本的な部分ですが一人会社は事業に失敗するリスクがあります。
自分自身の考えだけで事業を進めていきますので、考え方に少しのミスがあるとそれが尾を引いて失敗してしまう可能性があるのです。

もちろん複数人で会社をやれば必ず成功するとは言い切れません。
一人会社で成長する人もいますし、複数人の会社に成長する人もいます。
それぞれの会社の戦略がありますので、一概に言い切れるものではありません。

ただ、一人会社はフットワークが軽いぶん、よく検討して経営判断をしなければなりません。
自分だけを信じて事業を進めていると、自分自身がリスクになってしまう可能性があるわけです。

会社経営で何を信じるかは人それぞれです。
しかし、一人会社の場合は自分の考えだけが強く出てしまいますので、それがリスクになる可能性があるとだけ理解しておきましょう。

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一人会社のリスクまとめ

一人会社はメリットもありますがリスクもあります。
このリスクを理解しておいて、可能な限り対策をしておくことが理想です。
対策できないリスクもありますが、どのようなリスクがあるのか知ることがまず重要です。

対策できるリスクについては、一人会社のうちはできるだけ早く対策しておきましょう。
従業員を雇ったり役員を増やすことで解決できるリスクはありますが、それが難しい場合は自分自身で対策するしかないのです。

具体的に対策方法がわからない場合は、まずは「経営サポートプラスアルファ」にご相談ください。
また、リスクを踏まえて一人会社を作るべきか悩んでしまった場合もぜひご相談ください。

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