事業目的の書き方に決まりはある!?抑えておくべき書き方のポイントを5つ解説

会社が作成する定款には事業目的を書かなければなりません。事業目的を定義することで、初めて会社は法人格を得られると考えられています。

そのような重要な意味を持つものですので、事業目的の書き方にはポイントがあります。これを理解しなければ、後からトラブルになってしまうかもしれません。今回は事業目的の意味と、具体的に事業目的の書き方で意識すべきポイントを解説します。

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書き方を意識すべき事業目的とは

事業目的が重要であることは皆さんも理解できてるでしょう。ただ、具体的にどのようなものであり、なぜ書き方が重要なのかは理解できていない人もいるはずです。まずはこの点についてご説明をします。

事業目的の意味

事業目的は会社の憲法とも呼ばれる定款に記載される項目の一つです。絶対的記載事項と呼ばれ、事業目的が書かれていなければ定款として成り立ちません。

定款には事業目的以外にも、会社の名称や本店所在地、発行株式数などが記載されます。どれも会社運営や会社が取引するにあたり重要な情報です。

事業目的はこれらの項目と同じ書類に記載されるものです。しかも必須の項目ですので、会社の名称や本店所在地と同じぐらい重要な事項なのです。

なお、基本的に会社は事業目的に書かれている事業しか行えません。会社として何かしらの事業をしたいのであれば、まずは事業目的を書くことから始まります。

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なぜ書き方を意識すべきなのか

事業目的の書き方を意識すべき理由は以下の2つです。

  • 対外的に事業内容をわかりやすくするため
  • 事業内容を踏まえて信頼を勝ち取るため

まず、金融機関やクライアントと取引するにあたり、事業内容を知ってもらわなければなりません。これが知ってもらえなければどのような事業をしている会社かわからず、取引をしてもらえなくなります。例えば金融機関に疑問をもたれると、法人口座の開設ができなくなるのです。

また、最終的には事業内容を知ってもらい、信頼を勝ち取らなければなりません。特定の事業について強みのある会社だと理解してもらい、取引をしてもらえるようにしていくのです。

事業目的の書き方が悪く内容が分かりづらいと、このような信頼が勝ち取れなくなります。取引するにあたり相手を安心させるために、事業目的の書き方は意識しなければならないのです。

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事業目的の書き方で意識すべき5つのポイント

事業目的の書き方で意識すべきポイントは以下5つです。

  1. 同業他社の事業目的を踏まえる
  2. 会社の存在意義が伝わるようにする
  3. 許認可を取得するにあたり必要な文言を含める
  4. 数年以内に予定している事業目的を含める
  5. 「前各号に付帯関連する一切の事業」を入れる

それぞれのポイントについて、どのように書き方を意識するべきかをご説明します。

書き方のポイント1:同業他社の事業目的を踏まえる

事業目的の書き方を知るにあたり、まず同業他社の事業目的を確認してみましょう。業界によっては「王道の書き方」のようなものが存在しますので、それを踏まえて事業目的を書くようにしていくのです。

他社の事業目的を知るためには、Webサイトを参照するのが良いでしょう。全ての会社が公開しているとは限りませんが、最近は事業目的を公開している会社が多くあります。大手企業であればどこかしらに書かれている場合が多いですので、まずは書き方の参考として探してみましょう。

ただ、書き方の注意点として多くの事業目的を記載している会社の書き方を完全に真似してはいけません。例えば多くの事業を展開しているヤフー株式会社は60個を超える事業目的を掲載しています。「IT業界だから」と真似してしまうと、不要な事業目的を自社に含めてしまうことになりかねません。

他社の事業目的を確認するのは「書き方のイメージを掴む」との意味合いが大きいです。他社と全く同じ文言で事業目的を書く必要はありませんので、その点は勘違いしないようにしてください。

書き方のポイント2:会社の存在意義が伝わるようにする

会社の存在意義が伝わりやすいように書き方を工夫する必要があります。事業目的を確認した人が、一目で会社の目的を把握できるようにしなければならないのです。

存在意義が伝わりやすいようにするためには、分かりやすい言葉で具体的に書くことが大切です。また、書き方だけではなく事業目的の数を増やしすぎないことも大切です。できるだけ専門用語を利用せず、一般的な辞書などに掲載される言葉で事業目的を書くのが理想です。

人によっては「存在意義を伝えるためには専門用語が多い書き方をした方が良いのではないか」と考えるかもしれません。確かにそのような意見も一理あります。

ただ、この先取引をしていく相手は、専門用語が分かるとは限りません。例えば法人口座を開設する金融機関は、専門用語を理解してくれない可能性があります。理解してもらえないと、法人口座が開設できないなどのトラブルにつながります。

平易な言葉で具体的に書けば、会社の存在意義は伝えやすくなります。書き方として重要なポイントですので、必ず意識するようにしましょう。

書き方のポイント3:許認可を取得するにあたり必要な文言を含める

事業目的に許認可が必要なものが含まれている場合、それに適した書き方が必要です。適切な書き方で事業目的を記載しなければ、許認可を得られない可能性があります。

まず、許認可を得るにあたり、どのような事業目的が必要となるのかは同業他社の事業目的から確認しておきましょう。例えば人材派遣を行うならば「有料人材紹介」などの文言がなければ許認可が取得できません。

これは一例ではありますが、許認可ごとに適した文言が存在します。それらを調査して、事業目的には調査結果を踏まえた書き方を含めなければなりません。

ただ、注意してもらいたいのは、所轄の行政によって若干判断が異なる点です。例えば都道府県ごとに所轄が異なっている許認可では、判断基準が少々異なっている可能性があります。

そのため事業目的の書き方に心配がある場合は、事前に問い合わせをしておくのも良いでしょう。実現したい事業内容を伝え、それに適した事業目的を回答してもらえば安心です。

書き方のポイント4:数年以内に予定している事業目的を含める

数年以内に予定している事業があるならば、事業目的に含めておきましょう。現時点では行なっていない事業でも、この先取り入れる予定があれば事業目的に含めて問題ありません。

事業目的は定款に記載しますので、後から修正するとなると手間がかかります。修正のために必要な書類を作成しなければなりませんし、定款修正のために費用の支払いも必要です。また、株式会社の場合は修正にあたり株主の合意も得なければなりません。

言うまでもなくこのような作業はコストがかかり負担となるものです。そのため数年以内に予定しているものがあれば、網羅できる書き方をしておくべきなのです。

なお、数年以内に予定していないものは、必要以上に事業目的に書かないようにしましょう。「後から修正するのが手間だから」と事業目的を書き過ぎると、逆に金融機関や取引先からの不信感を抱かせてしまう原因となりかねません。

書き方のポイント5:「前各号に付帯関連する一切の事業」を入れる

事業目的には「前各号に付帯関連する一切の事業」を含める書き方をしましょう。この書き方をしておくことで、事業目的の解釈に幅を持たせられるようになります。

一般的に事業目的は「分かりやすく具体的に」記載します。ただ、具体的に記載してしまうことで、関連する事業についての解釈に制限が出てしまうものです。そのため、この解釈の制限を避けられるようにしなければなりません。

この解釈の制限を避けるための言葉が「前各号に付帯関連する一切の事業」です。主とする事業目的に関連する事業は、全て事業目的に含まれているのだとこの目的で示せるようになります。

事実、主とする事業目的にどのような事業が関連してくるのかは判断がしにくい部分です。それらを全て含めた書き方をすると、事業目的の数がとんでもないことになってしまうでしょう。それを避けるために、「前各号に付帯関連する一切の事業」だけで幅広く解釈できるような書き方とするのです。

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事業目的の書き方の例

事業目的は会社によって書き方が異なります。
以下ではいくつかの業界を例に事業目的をご紹介します。

飲食業界

飲食店を経営する場合は以下のような書き方とします。

  • 飲食店の経営
  • 居酒屋の経営
  • レストランの経営

基本的には「飲食店」とひとくくりにして差し支えありません。こうしておくと、複数の種類の飲食店を経営できます。ただ、具体的に「居酒屋」「レストラン」などと対象を指定した書き方も差し支えはありません。

IT業界

IT業界は事業内容が多岐にわたる場合が多く、以下のような書き方になります。

  • ITシステムの設計・開発・テスト業務
  • ITシステムに関する企画やコンサルティング及び開発サポート業務
  • IT人材を主とした人材派遣業務

IT業界には「開発をする会社」「コンサルティングをする会社」「人材派遣をする会社」など様々な会社が存在します。そのため、自社に適した書き方を選択して、事業目的としなければなりません。同業他社の書き方を参考にする際は、自社には無い事業内容を含めないように注意が必要です。

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まとめ

事業目的の書き方についてご説明しました。書き方としてまずは同業他社を参考とし、それを踏まえて「分かりやすく具体的に」記載すると良いでしょう。誰でも分かる書き方を意識すると、事業目的の価値がグッと高まります。

また、文言の観点からの書き方以外にも、「将来的な事業を含める」など無駄を省くための書き方があります。定款を修正するとなると費用が発生しますので、これらも意識した書き方にしておくことをおすすめします。

なお、事業目的の書き方は素人には難しいものです。何かしらで悩んでしまうこともあるでしょう。そのようなときはぜひ「経営サポートプラスアルファ」にご相談ください。会社の設立を数多くサポートしてきたプロが、皆さんの事業目的の書き方にアドバイスをします。

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