株式会社の設立で求められる必要書類はどれ?抜けもれなく準備すべきものを解説

株式会社を設立するにあたり、様々な必要書類があります。

皆さんが株式会社を設立したいと考えるのであれば、これらの必要書類を抜け漏れなく用意しなければなりません。

とはいえ、具体的な必要書類はイメージできない人が多いでしょう。

今回は株式会社の設立で求められる必要書類を、設立時の提出先に分けてご説明していきます。

株式会社の設立で求められる必要書類

株式会社の設立で求められる必要書類の提出先は大きく分けて以下の3ヶ所です。

  • 公証人役場
  • 法務局
  • 税務署

株式会社を設立するにあたり、それぞれの提出先へどのような必要書類を提出しなければならないのかご説明します。

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株式会社の設立で公証人役場へ提出する書類

最初は株式会社の設立にあたり、公証人役場に提出しなければならない必要書類です。

公証人役場とは法務省の管轄する役所で、公証人と呼ばれる公務員などが在籍しています。

公証人は書類を公正証書として扱うための手続きをしてくれる人で、株式会社の設立に必要な書類を公正証書にしてくれる役割を担ってくれます。

定款

定款は「会社の憲法」とも呼ばれる重要な必要書類で、株式会社の設立にあたり最初に用意しなければなりません。

こちらの書類が公証人役場で承認されてから、株式会社の設立手続きができるようになっています。

定款に関する取り決めは、会社法26条から31条で「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」として定められています。

この中でも絶対的記載事項は定款に記載していなければ定款自体が無効になってしまいます。

つまり、株式会社設立の必要書類として認められなくなりますので、特に注意をしておかなければなりません。

記載事項の中でも絶対的記載事項に該当するのは以下の5項目です。

  • 目的
  • 商号
  • 本店の所在地
  • 会社の設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
  • 発起人の氏名または名称および住所

なお、絶対的記載事項には該当しませんが、「発行可能株式総数」も記載しておかなければなりません。

また、電子定款を利用する場合は基本的に1部用意していれば問題ありません。

ただ、予備として2部用意しておくと安心です。

もし株式会社の設立で定款にはどのような内容を記載するべきか悩む場合は、日本公証人連合会の解説ページが役に立ちます。

ここで必要書類が作成できなければ株式会社の設立が前に進みませんので、困ったときは参考にしてみましょう。

参考:https://www.koshonin.gr.jp/business/b07_4

株主全員の印鑑証明書

公証人役場では株式会社の発起人全員の印鑑証明書の提出が求められます。

発起人には会社設立時の株主全員が含まれますので、該当するメンバーの印鑑証明書を必要書類として用意しておきましょう。

なお、取締役に就任する人に関しては、印鑑証明書が公証人役場だけではなく法務局でも必要書類として求められます。事前に2通取得しておくと手間が省けます。

印鑑証明書の取得は株主それぞれの住民登録されている役所で取得します。

ただ、印鑑証明書を取得するためには、そもそも実印の登録をしておかなければなりません。

株式会社を設立するにあたり実印の登録をしていないのであれば、まずはこちらの登録から手続きを進めなければなりません。

可能な限り株式会社の設立手続きを進める前に完了させておきましょう。

なお、勘違いとして株式会社を設立する役所で印鑑登録をすると考えている人がいます。

印鑑登録は会社の設立とは別の話ですので、混在しないようにしなければなりません。

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株式会社の設立で法務局へ提出する書類

続いては株式会社の設立にあたり、法務局に提出しなければならない必要書類です。

法務局では具体的に株式会社の設立手続きを進めますので、必要種類の数が多くなっています。

抜け漏れがあると会社の設立手続きがうまく進みませんので、必ずどれが必要となるのか確認するようにしてください。

公証人役場で認証済みの定款

法務局では定款の提出が求められます。

ただ、この定款は公証人役場で認証されている必要がありますので、事前に公証人役場で手続きをしておきましょう。

手続きをしていない定款は必要書類として認められず、法務局まで出向いても無駄足になってしまいます。

株式会社設立登記申請書

株式会社の設立を登記することを示す申請書です。

株式会社の設立に関する申請内容をサマリーするような内容となっていて、記載しなければならない事項は以下のとおりに定められています。

  • 商号
  • 本店
  • 登記の事由
  • 登記すべき事項
  • 課税標準金額
  • 登録免許税
  • 添付書類

なお、株式会社の設立にあたり求められている必要事項が揃っていれば、書式については自分で選択できるようになっています。上記の内容が含まれるように、必要書類を作成すると良いでしょう。

ただ、自分でこのような設立の必要書類を作成するのは手間だと感じる人もいるはずです。

そのような人は法務局の株式会社の設立に関する説明ページに、書式のサンプルが掲載されています。

Word形式やPDF形式で公開されていますので、こちらのサンプルを利用して作成することをおすすめします。

参考:http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html

代表取締役(取締役)の就任承諾書

就任承諾書は「株式会社の取締役になる」と承諾した事実を証明する書類です。

株式会社の代表取締役や取締役は会社からの委任を受けて取締役に就任しますので、委任を承諾した事実を記録しておかなければならないのです。

株式会社の設立時以外にも必要となりますし、設立時にももちろん必要となります。

ただ、株式会社設立の発起人がそのまま取締役に就任する場合は、就任承諾書が不要となります。

定款の作成時に記名捺印がありますので、就任承諾書を作成しなくても承諾していると解釈されます。

言い換えると発起人以外の人が取締役に就任する場合は、必ず就任承諾書を用意しなければなりません。

また、就任承諾書は1人につき1通を用意しなければなりません。

発起人以外に複数の人が設立する株式会社の取締役に就任するならば、該当する人数分の書類が必要とされます。

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発起人決定書

発起人が株式会社を設立する際に基本ルールを設けたのかを記録する必要書類です。

定款は「株式会社の憲法」に該当するもので、具体的なルールについては書かれていない部分があります。

そのため、発起人決定書を作成して具体的な内容を記録していきます。

作成するにあたり記載しなければならない主な事項は以下のとおりです。

  • 商号
  • 目的
  • 詳細な本店所在地
  • 発行可能株式総数
  • 設立時の発行株式数

一部は定款の内容と重複しています。これらの項目については定款の内容と一致させましょう。設立時の重要な書類ですので、転記ミスなどは許されません。

また、皆さんに特に意識しておいてもらいたいのは、詳細な本店所在地についてです。一般的に設立時の必要書類とされる定款には、株式会社の所在地を市区町村までしか記載しません。これは同じ市区町村内で本店の移転をした際に、定款の修正を防ぐためです。

しかし、発起人決定書に記載する場合は、このように市区町村までの記載では必要書類として認められません。具体的に番地などまで記載してやっと認められるのです。

ただ、このような記載が必要となるのは定款に市区町村までしか記載していない場合のみです。定款に具体的な番地まで記載している場合は、必ずしも発起人決定書に記載する必要はありません。

払込証明書

資本金が銀行に振り込まれていることを証明する書類です。

この書類を用意することで、株式会社設立のためにお金を用意したと認識してもらえます。

払込証明書はWordなどのソフトウェアで作成します。

具体的な内容は法務局でサンプルが公開されていますのでそちらを参考にするとよいでしょう。抜粋すると主に以下の項目が必要です。

  • 設立時発行株式数
  • 払込みを受けた金額
  • 作成日
  • 会社名
  • 設立時代表取締役名

また、こちらの書類と同時に振り込みした事実が確認できる銀行口座の写しなどを用意します。

資本金は発起人名義の銀行口座に振り込まれている必要がありますので、口座名義が分かるように写しを用意しなければなりません。

払込証明書と口座の写しのセットで設立に必要な書類と認められます。

印鑑届書

株式会社の印鑑の効力を証明してもらうための書類です。

個人に印鑑証明書があるように、株式会社にはこちらの書類があります。

なお、印鑑届書は基本的に株式会社の代表者のうち誰か1人が提出します。

代表者が1人しかいない場合は、特に気にしなくて良いでしょう。

印鑑届を出すため専用の印鑑を作成して、そちらで申請するようにします。株式会社を設立する際には複数の印鑑を作成するはずですが、他の用途で作成した印鑑を使い回すのは望ましくありません。

注意点として、代表者が複数の株式会社で複数の印鑑を登録する場合、同じ印鑑の登録はできません。

代表者それぞれが別の印鑑を作らなければなりませんので、そこは認識しておきましょう。

代表取締役(取締役)の印鑑証明 

役員になる人は印鑑証明を用意しなければなりません。

公証人役場では設立時の株主の印鑑証明書が求められましたが、こちらでは役員の印鑑証明書が求められます。

同じ必要書類ですが提出の対象となる人が異なりますので、複数の株主や役員がいる場合は注意しておきましょう。

印鑑証明は先ほども説明したとおり、住民票がある地域の役場で取得が可能です。

事前に印鑑登録をしておかなければなりませんので、役員になる人で登録していない場合は、こちらからしなければなりません。

登記すべき事項

株式会社の設立で登記すべき事項は商業登記法などで定められています。

そのため、この条件を満たすように書類を作成して提出しなければなりません。

例えば株式会社の設立で登記すべき事項には以下の項目が定められています。

  • 商号
  • 本店
  • 目的
  • 役員に関する事項

これらの情報をまとめておいて、必要書類として提出しなければなりません。

ただ、これらの情報は紙媒体にすると縦長になりやすく、印刷物にすると枚数が増えやすいなどの問題があります。

そのため、法務省から「商業・法人登記申請における登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体の提出について」との通達が出ています。

こちらによると株式会社の設立に関する必要書類であっても、印刷する必要はなくCD-RやDVD-Rでの提出が認められています。基本的には印刷せずに電子データのまま提出すると良いでしょう。

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株式会社の設立で税務署へ提出する書類

最後は株式会社の設立にあたり、税務署に提出しなければならない必要書類です。

株式会社を設立したあとは、法律に基づいて税金を納めます。

そのため、税務署にも株式会社設立を知らせる必要書類の提出が求められています。

内国普通法人等の設立の届出

株式会社を設立してから2ヶ月以内に、本店所在地を所轄する税務署へ提出が必要です。必要書類は税務署の公式サイトに公開されていますので、そちらを利用して作成しましょう。

なお、届出書の他にも定款や履歴事項全部証明書が必要となります。これらの関連書類が用意されていなければ、必要書類として受理されません。忘れずに用意するようにしておきましょう。

株式会社設立時の必要書類まとめ

株式会社の設立で必要な書類を解説しました。

多くの書類が必要とされますので、株式会社の設立を不安に思った人もいるかもしれません。

どのように作ればよいのか悩みを持った方がいてもおかしくありません。

自分で必要書類を用意するのも一つの手段ですが、プロに任せて用意してもらうのも一つの手段です。

経営サポートプラスアルファであれば皆さんのサポートができますので、「自分では難しそう」と感じた方はぜひご相談ください。



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