会社を設立するには、具体的な日にちを決めなければいけません。あなたの会社なので、会社設立日にこだわる人もいるでしょう。
会社設立日は、基本的に制限もなく自由な日にちを選べます。会社設立日をいつの日にちにするのかで、あなたの会社に影響が出てくるのをご存知ですか?
ここからは、会社設立日をいつの日にちにするのか、会社法の解釈、おすすめの会社設立日、間違いやすい日、確認方法、注意点を紹介します。
会社設立日はいつの日にちでもいいのか?土日もOK?
会社設立日は、いつの日にちでもいいのでしょうか?人によりますが、休みになりやすい土日祝日を会社設立日にしたい人もいるかもしれません。
ここでは、会社設立日をいつの日にちにすればいいのか紹介します。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】いつでもいいなら「記念日」
会社設立日にこだわりがなければ、記念日がおすすめです。会社設立日を記念日にすると、忘れることはありませんよね?
【会社設立日はいつの日にちがいいのか分からない人必見!!会社設立日におすすめの記念日】
- 入社日
- 退職日
- 結婚記念日
- 子どもの出産日
- 子どもの入園・入学・入学式の日
- 子どもの卒園・卒業式の日
- 両親の記念日(還暦)
会社設立日で悩んだら、上記の記念日にしてはいかがでしょうか?
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】法務局が空いている平日
会社設立日をいつの日にちにすればいいか悩んだら、平日にしてください。なぜなら、法務局で登記申請ができるのは、平日しか開いていません。
「会社設立日をいつの日にちにすればいいか分からない人」は、以下の縁起のいい日を参考にしてください。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】ゲン担ぎするなら「縁起のいい日」
ゲン担ぎしたいなら、会社設立日を縁起のいい日にしてください。基本的には、大安、友引、先勝が縁起のいい日と言われています。
ここでは、2021年8月~12月でもっとも縁起のいい日をピックアップしました。
【会社設立日をいつの日にちすればいいか悩んだら!!最も縁起のいい日リスト一覧】
月日 | 備考 |
---|---|
8月2日 | 大安で一粒万倍日 |
9月28日 | 大安で一粒万倍日 |
10月27日 | 天赦日(最高の日) |
11月12日 | 大安で天赦日 |
12月3日 | 友引で一粒万倍日 |
注意点としては、縁起のいい日にも「不成就日」というものがあります。この日は、すべてがうまくいかない日と言われているため、会社設立日に向いていません。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】キリのいい日以外にして、住民税の節税
会社設立日はいつの日にちがいいのか悩んだら、キリのいい日以外にしてください。なぜなら、会社設立日を1日以降にしたら、住民税の節約ができます。
会社設立日をすると、法人税+住民税(県民税)の納付が必要です。また、法人住民税には、均等割りがあります。
簡単にいえば「会社で赤字を出しても、70,000円の住民税(東京都の場合)を支払ってください」というものです。
均等割の計算では、会社設立日を1日以降にすれば、設立1年目は11カ月間とカウントされます。しかし、1日に会社設立していたら、12ヶ月間になります。
会社設立日を1日以降にすると、以下のような計算式です。
【会社設立日を2日以降にした場合の住民税・均等割の計算式】
- 70,000円(法人住民税)×11(設立1年目の月数)÷12=64,100円(住民税の均等割)
会社設立日を1日以降するだけで、住民税の均等割が5,900円も安くなります。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】消費税のかからない期間を考えて、会社設立日を決める
会社設立1年目であれば、資本金が10,000,000円未満なら消費税の納付はかかりません。2年目以降も納付不要にするなら、3つの条件をクリアしてください。
【合同会社設立2年目も、消費税納付を免除する3つの条件】
条件 | 免除するコツ |
---|---|
1年目の上半期における課税売上高が10,000,000円以下 | 売上を10,000,000円以下にする |
1年目の上半期における給与等支払額合計額が、10,000,000円以下 | 月末締めの翌日払い給料を下半期のボーナスに回すスポット採用(業務委託)の活用 |
合同会社設立1年目が、7カ月以下 | 1年目の期間を、7か月以内にするただし、免除期間が1年7か月に短縮 |
消費税の納付を避けるためには、1年目の売上高を10,000,000円以下にしなければいけません。
例えば、1ヵ月の売上高が3,000,000円程度なら、3ヶ月で10,000,000円に届きます。5月を会社設立日にすれば、上半期終了まで2カ月程度なので10,000,000円です。
会社設立日を調整すれば、消費税の納付も避けられます。
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会社設立日は、会社法でいつの日にちか?
会社設立日は、会社法でいつの日にか決まっているのでしょうか?会社法では、株式会社が登記先の住所において、登記申請した日となっています。
法務局で登記申請をした日が、会社設立日と言えるでしょう。
【申請方法別】会社設立日の決め方
会社設立日の決め方は、申請方法によって違います。ここでは、窓口、オンライン、郵送の3つの申請方法別の会社設立日を紹介します。
登記申請を「窓口」でした場合の会社設立日
法務局の窓口で登記申請した日は、会社設立日となります。会社設立の登記申請は、登記先を管轄する法務局の窓口で対応しています。
法務局には、会社設立登記申請、定款、資本金払込証明書の書類を提出してください。問題なければ、1週間から10日前後で登記完了です。
登記書類に不備があっても、期日までに訂正をすれば書類提出日=会社設立日となります。
登記申請を「オンライン」でした場合の会社設立日
オンライン申請の会社設立日は、申請した日です。法務局のページから申請できるので、自宅からの登記申請ができます。
経営サポートプラスアルファに依頼すると、オンライン申請の代行も可能です。
登記申請を「郵送」でした場合の会社設立日
登記申請を郵送した場合の会社設立日は、法務局に書類が届いた日です。書類の送付ミスを防ぐために、簡易書留で法務局へ登記書類を送ってください。
郵送は、書類が届かないと会社設立日になりません。指定の会社設立日が決まっていたら、窓口またはオンライン申請をおすすめします。
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【会社設立日はいつの日にちがいいのか】会社設立日と間違いやすい日
会社設立日はいつの日にちがいいのかと悩んでいる人は、間違った知識を持っているかもしれません。
ここからは、会社設立日と間違いやすい3つの日を紹介します。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】1:法務局での登記完了日
会社設立日と間違いやすいのが「登記完了日」です。登記完了日は、登記書類を申請した日ではありません。
法務局が、あなたの提出した登記書類を確認して、登記簿謄本を作成します。作成が終了した日が、登記完了日です。
登記完了日の目安は、会社設立日翌日の1週間~10日前後です。登記完了後は、登記簿謄本や印鑑証明書の発行ができます。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】2:決算日
会社設立日と間違いやすい日には「決算日」です。会社設立日から1年以内なら、あなたの好きな日を決算日にできます。
会社設立日と決算日が空いていなければ、十分な節税対策をする準備期間がありません。決算日は自由に決められますが、会社設立日から余裕を持った日にしてください。
【会社設立日はいつの日にちがいいのか】3:事業開始日
会社設立日と間違いやすい日が「事業開始日」です。事業をスタートした日は、税金の計算に利用される日になります。
税金の種類によって事業開始日が異なります。税金別の事業開始日は、以下の表を参考にしてください。
【会社設立日がいつの日にちか知りたい人も必見!!税金別の事業開始日】
税金の名称 | 事業開始日 |
---|---|
消費税(売上10,000,000円以上など条件あり) | 会社設立日 |
法人税 | 会社設立日 |
所得税 | 事業開始日 |
会社設立日を迎えても、事業は始められません。事業をするには、法人口座開設が必要です。登記簿謄本を受け取り、法人口座を開設するので1週間以上かかります。
【会社設立日がいつの日にちがいいのか】登記完了日の確認方法
法務局へ登記申請をすると、会社設立日が決まります。このとき、登記完了日がいつの日にちになるのか知りたい人もいませんか?
登記完了まで待ちきれない人に向けて、登記完了日の確認方法を紹介します。
登記完了日の確認方法1:法務局に聞いてみる
登記完了日を調べるには、法務局に問い合わせしてください。電話をすると登記完了日を教えてもらるので、正確な日にちが分かります。
登記完了日の確認方法2:法務局で登記完了予定日をチェック
法務局のサイトには、登記完了日の目安が分かります。例えば、東京法務局のホームページにアクセスすれば、登記完了予定日のページが表示されます。
完了予定日をクリックすれば、各法務局ごとの登記完了予定日が分かります。
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【会社設立日のいつ日にちがいいのか】会社設立日の注意点
会社設立日には、たった1つの注意点があります。
【会社設立日のいつ日にちがいいのか】会社設立日は選べるが、日にちの変更はできない
会社設立日は、自分の好きな日にちを選べます。税金的に不利な日にちだとしても、自由に設定できますよね?
一度決めた会社設立日は、変更できないので注意してください。例えば「会社設立日が大安だと思っていたら仏滅」と勘違いしても、変更できません。
「この日にちに会社設立日をしたい」と希望があれば、事前の計画が大切です。
【会社設立日のいつ日にちがいいのか】会社設立日で悩んだら
会社設立日は、いつの日にちがいいのか紹介しました。いろいろな決め方がありますが、記念日、縁起のいい日、キリのいい日に設定してください。
会社設立日の基準としては、法務局の窓口とオンラインなら登記申請日で、郵送だと法務局へ書類が届いた日になります。
会社設立日を月初め以外にすると、住民税の節税が可能です。そして、会社設立日と決算日を近付けないことで、節税の準備期間を作れます。
会社設立日は、いつの日にちでも選べますが、登記後に変更できません。法務局がお休みの土日祝日は、オンラインでも登記申請できないので、注意してください。
以上のようなポイントを知って、あなたにふさわしい会社設立日を決めましょう。
登記申請については、複数の書類を用意しなければならず、オンライン申請にはソフトウェアやマイナンバーカードを揃えなければいけません。
専門的すぎるので、1人で会社設立をすると上手くいかないはずです。会社設立で悩みがあれば、専門家に相談しましょう。
経営サポートプラスアルファでは、多くの会社設立をサポートした会社設立の専門家です。
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