定款に事業目的を記載する際の注意点は?適格性と具体的な4つのポイント

定款を作成する際には事業目的を記載しなければなりません。事業目的は絶対的記載事項と呼ばれ、定款を作成する際に必ず書かなければならない事項です。記載がなければ定款が無効になってしまうものなのです。

非常に重要な項目ですので、定款に事業目的を記載する際はいくつもの注意点があります。それらを意識して事業目的を記載しないと、後からトラブルになる可能性があります。今回は定款に記載する事業目的の注意点について解説します。

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事業目的は定款の絶対的記載事項

事業目的は定款の絶対的記載事項です。絶対的記載事項とは、該当する項目の記載が無ければ定款の有効性が認められないものを指します。つまり事業目的が書かれていなければ、定款は意味をなさなくなります。最初に定款と事業目的の関係についてご説明しておきます。

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そもそも定款とは

そもそも定款とは、会社の基本的なルールを定めたものです。通称「会社の憲法」とも呼ばれる文章で、基本的に会社の運営は定款に沿って進められます。

定款には会社名や本店所在地など、会社運営にあたり必要な事項が定められています。それに加えて今回ご説明する事業目的や役員なども記載されています。

多くの情報が記載されていますので、定款は法人の存在を証明する文書として利用される場合があります。例えば銀行で法人口座を開設する際に、定款の提出が求められます。銀行は定款の内容を確認し、基本情報や事業目的を踏まえて法人口座の開設を許可するかなどを判断するのです。

会社運営にあたり定款はなくてはならない文書です。その中に事業内容が含まれていますので、注意点を理解して正しく記載しなければなりません。

事業目的とは

事業目的を簡単に説明すると、「会社としてどのような事業を行うか」です。会社はどのような事業でも行って良いのではなく、基本的には定款に書かれた内容のみ行えます。注意点として理解してもらいたいのは、書かれていない事業目的については「法人として認められない」ということです。

言い換えると事業目的として記載していれば、それは法人として事業を行っていることになります。事業目的を書くにあたり様々な注意点がありますが、それらの注意点をクリアした書き方をすれば、どのような事業でも法人格を持ち「ビジネス」として扱われるようになります。

事業目的の具体例

事業目的は注意点を理解して決定しなければなりません。ただ、そもそも定款の事業目的には、どのような内容が含まれているのか理解できていない人がいるでしょう。事業目的の具体例には以下があります。

  • 広告業
  • 人材派遣業
  • デザイン業
  • 農業

どの事業目的についても、皆さんイメージしやすいのではないでしょうか。細かくどのような事業をしているのかは判断できませんが、概ねどのような事業を行う会社であるのかの判断はできます。注意点を踏まえて、事業目的はこのように分かりやすく示さなければなりません。

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定款における事業目的の3つの適格性

定款で事業目的を書くにあたり、適格性を意識しなければなりません。適格性には以下3つの観点があります。

  1. 明確姓
  2. 適法性
  3. 営利性

これらも定款に事業目的を書くにあたり、意識してもらいたい注意点です。まずはこれらについてご説明します。

事業目的の適格性1:明確姓

事業目的は誰が見ても分かりやすく記載する必要があります。記載内容の意味が明瞭であることを明確性と呼びます。

例えば専門性の高い会社を立ち上げる場合、事業目的に専門用語を利用してしまいがちです。その業界では知っていて当たり前の言葉でも、一般的には知られていない可能性があります。明確性の観点からはこれらの言葉を利用しないように注意が必要です。

また、一般的には日本語で利用される用語が、特定の業界では外来語として利用されている場合などもあります。このような言葉も明確性の観点からは避けておくのが無難です。

明確性は、注意点として「一般的な辞書に掲載されている言葉かどうか」と捉えてもらうと良いでしょう。辞書に掲載されていない言葉は一般的ではないと考え、どうしてもその言葉にこだわるべきなのか再考が必要です。

事業目的の適格性2:適法性

言うまでもありませんが、法律に属している必要があります。違法行為が事業目的に含まれていると、定款として認められません。

例えば事業目的として「武器の売買」「麻薬の輸入」などは認められません。確かに明確性として意味がわかる言葉ではありますが、これらは法律に違反する事業ですので事業目的として適切ではないのです。

また、細かな注意点として、特定の資格が必要なものや許認可が必要なものを意識するべきです。例えば弁護士の資格を持っていなければ弁護はできませんし、認可を受けなければ建築業はできません。明確性の観点からは問題ありませんが、法律の観点からは適切ではない場合がありますので注意が必要です。

事業目的の適格性3:営利性

会社の事業目的は営利性がなければなりません。営利性とは事業を行うことで、利益を出す活動を指します。

どのような会社でも目的とするのは利益を出すことです。特に株式会社は利益を出して株主に還元する必要があり、事業目的もそれに沿っていなければなりません。

そのため例えば「ボランティア活動」「募金活動の支援」など、非営利だと思われる事業は事業目的にできません。客観的に見て営利目的だと判断できる内容が求められます。

多くの場合は営利性を意識した事業目的になるはずです。ただ、非営利だと判断される事業目的もありますので、注意点としてそこは意識して内容を検討するようにしましょう。

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定款に事業目的を書く際の4つの注意点

定款に事業目的を書くにあたり、以下のとおり4つの注意点があります。

  1. 広く利用されている言葉を選択する
  2. 許認可が必要かどうかを確認する
  3. 将来的な目的を含める
  4. 必要以上に目的を含めない

それぞれについてご説明します。

事業目的の注意点1:広く利用されている言葉を選択する

できるだけ広く使われている言葉で記載するようにします。事業目的は定款を認証する際などに確認されますので、理解しづらい言葉では承認されない可能性があります。

先ほどご説明したとおり、事業目的には明確性が求められています。この明確性を満たすためには、広く利用されている言葉を選択するのが無難なのです。

明確性を意識して事業目的を作成していれば、こちらの注意点は自然とクリアできているはずです。可能な限り専門用語は利用せず、辞書などに掲載されている一般的な言葉を選択するようにしましょう。

事業目的の注意点2:許認可が必要かどうかを確認する

事業目的に関する注意点として、許認可が必要かどうかの確認があげられます。許認可が必要な事業については、事業目的に記載した上で必要な手続きをしなければなりません。

例えば紹介予定派遣をしたいのであれば、事業目的に「有料職業紹介」と記載しなければなりません。ただ、この記載をしただけで派遣をしても良いのではなく、その後に必要な手続きをしなければなりません。

一部の事業については、事業目的に記載してから許認可を受けなければなりません。許認可が必要かどうかの確認については注意点として見落としてしまう可能性があるのです。「事業目的に書くだけで終わりではない」と頭に留め、予定している事業に許認可が必要かどうか確認しておきましょう。

事業目的の注意点3:将来的な目的を含める

この先、数年以内に新しい事業を行う場合は、事業目的にそれらも含めておきましょう。定款に書かれている事業目的は全てを同時並行で行なっている必要はありません。現時点では行なっていない内容でも定款に含められるのです。

定款に先の事業目的を含めておきたい理由は、定款の修正には費用がかかるからです。定款に関する注意点として、どのような修正でも費用がかかります。事業目的の変更に限らず、定款を変更する場合はお金を支払って手続きをしなければなりません。

会社設立して数年以内に定款を変更するぐらいであれば、最初から記載しておいた方が良いでしょう。これにより、定款の修正に必要な手続きや費用の発生を抑えられます。

特に注意点として理解してもらいたいのは、会社の事業は定款に書かれているものでなければなりません。それ以外の収入については、事業以外での売り上げだと判断されてしまいます。つまり雑所得として扱われてしまうのです。この状況は望ましくないため、事業目的として届出しておきます。

事業目的の注意点4:必要以上に目的を含めない

事業目的には必要以上に多くの項目を含めないことも重要です。上記でご説明したとおり、基本的には数年後の事業目的も含めて記載するのが理想です。ただ、書きすぎてはいけないとの注意点もあるのです。

定款に記載されている事業目的は、様々な場面で確認されます。例えば融資を受ける際に銀行に確認されます。その他にも定款の記載内容を確認される場面があれば、事業目的を知られてしまいます。

このように、確認されることを前提とした場合に注意点があります。それは多くの事業目的を記載していると「何を主な事業としている会社が分かりにくい」との問題が発生することです。

どのような事業をしている会社が分かりにくければ、取引先に不安を与えてしまいます。注意点として理解してもらいたいのは、事業目的は多くても10個程度に留めておくことです。多すぎると社内的には問題なくとも、対外的には問題になる可能性があり注意が必要です。

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まとめ

定款に必ず記載しなければならない事業目的についてご説明しました。事業目的には注意点がありますので、この注意点を踏まえて記載するように心がけましょう。

例えば注意点には事業目的の適格性がありますし、記載する個数などもあります。特に数年後まで見据えて記載しておくのが理想ですので、そこは注意点として理解してもらいたい部分です。

とはいえ、事業目的を定款にどのように書けば良いのかは判断が難しいでしょう。そのため注意点も含めて判断に困った場合は「経営サポートプラスアルファ」にご相談ください。数多くの事業目的を作成してきたプロが、注意点を踏まえ定款にどのような記載をすれば良いのかアドバイスします。

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